2026.10.08
名古屋の事故物件・訳あり物件は現状のまま売れる?特殊清掃・遺品整理・リフォーム・解体をする前に知っておきたい7つのこと【2026年最新版】|名古屋仏縁不動産(運営:(株)愛知不動産売却センター)
【前編】事故物件・訳あり物件は片付けなくても売れる?売却前にお金をかけないための4つのポイント
「孤独死があった家を相続したけれど、室内を片付ける気持ちになれない」
「大量の家財道具が残っている。全部処分しないと売れないのだろうか?」
「特殊清掃に100万円以上かかると言われた」
「古い建物だから、解体して更地にしないと買い手がつかないのでは?」
名古屋市で事故物件・訳あり物件の売却を検討している方の中には、このような悩みを抱えている方も少なくありません。
特に、突然の相続や孤独死によって不動産を取得した場合、何から手をつければよいのか分からなくなることがあります。
そして、多くの方が最初に考えるのが、
「まずは家をきれいにしなければならない」
ということです。
しかし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。
事故物件・訳あり物件は、必ずしも片付けてから売却する必要はありません。
物件の状態や買主の条件によっては、家財道具や残置物が残った状態でも売却できる可能性があります。
さらに、老朽化した建物でも、リフォームや解体をせずに売却できる場合があります。
もちろん、すべての物件が無条件で現状売却できるわけではありません。
しかし、
「売るためには先にお金をかけなければならない」
と決めつける必要もないのです。
今回は、名古屋市を中心に事故物件・訳あり物件の売却を取り扱う名古屋仏縁不動産が、特殊清掃・遺品整理・リフォーム・解体をする前に知っておきたい7つのポイントを詳しく解説します。
前編では、特に売却前の費用負担に関係する4つのポイントを取り上げます。
そもそも「現状のまま売却」とはどういう意味?
不動産売却で使われる「現状売却」とは、一般的に、現在の状態を前提として売買条件を取り決める方法です。
例えば、
築50年の古家。
大量の家財道具が残っている住宅。
雨漏りがある建物。
室内の傷みが激しいマンション。
孤独死があった住宅。
長期間放置された空き家。
このような物件でも、買主が状態を理解し、条件に合意すれば売却できる可能性があります。
ただし、ここで注意したいのが、
「現状売却=売主が何もしなくてもよい」ではない
ということです。
残置物を残せるかどうか。
建物の不具合をどう扱うか。
売主の契約不適合責任をどう定めるか。
引渡しまでに何を撤去するか。
これらは売買契約の内容によって異なります。
そのため、現状売却を希望する場合には、どこまでを現状のまま引き渡せるのか、具体的に確認する必要があります。
事故物件だから現状売却できないわけではない
事故物件の場合、
「室内で人が亡くなっているから売れない」
「特殊清掃が必要だから買主がいない」
と考えてしまうことがあります。
しかし、事故等の事情があることと、不動産として売却できないことは別です。
例えば、建物の状態が悪くても土地に需要がある場合があります。
室内をリフォームして利用したい買主が現れる可能性もあります。
また、不動産会社等が購入後に清掃・修繕を行うことを前提として買い取る場合もあります。
つまり、
売主がすべての問題を解決してからでなければ、売却できないわけではありません。
重要なのは、現在の状態で購入を検討できる相手を探すことです。
ポイント1|特殊清掃は必ず売主が行わなければならないのか?
孤独死があった住宅では、特殊清掃が必要になる場合があります。
発見まで時間が経過していた場合などには、
室内の汚染。
臭気。
床材への影響。
害虫の発生。
衛生上の問題。
などが生じることがあります。
このような状態では、専門業者による対応が必要になることもあります。
しかし、売却を目的とする場合、
特殊清掃を必ず売主が完了させなければならないとは限りません。
特殊清掃前でも買取査定はできる?
結論から言えば、物件の状況に応じた調査方法を取ることで、特殊清掃前でも査定を進められる場合があります。
例えば、
室内の写真。
建物の図面。
登記事項。
土地面積。
建築年。
周辺相場。
事故等の状況。
などから、まず概算価格を検討することも可能です。
ただし、衛生上の危険がある場合には、無理に室内へ立ち入るべきではありません。
現地調査の方法についても、安全を優先する必要があります。
大切なのは、
特殊清掃に高額な費用を支払う前に、売却方法を相談できる場合がある
ということです。
150万円の特殊清掃で150万円高く売れるとは限らない
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
仮の比較例
A:現状のまま売却
1,800万円
売主の清掃費用なし
B:特殊清掃後に売却
1,900万円
特殊清掃費150万円
その他の売却費用を除く単純比較
Aの実質受取額
1,800万円
Bの実質受取額
1,750万円
この例では、現状売却の方が50万円多く残ります。
もちろん、清掃することで仲介販売が可能になったり、購入希望者が増えたりするケースもあります。
しかし、
「きれいにすれば高く売れる」と「費用をかけた方が得」は同じではありません。
まず現状の価格を確認し、清掃後の想定価格と比較することが重要です。
なお、衛生上の危険や近隣への影響がある場合には、売却の損得とは別に必要な安全対策を優先してください。
ポイント2|遺品整理・残置物撤去は売却前に必要?
相続した住宅では、家財道具がそのまま残っていることがあります。
タンス。
ベッド。
冷蔵庫。
洗濯機。
テレビ。
食器。
衣類。
書籍。
仏壇。
写真。
その他の生活用品。
長年暮らしていた住宅であれば、家一軒分の家財道具が残っていても不思議ではありません。
所有者としては、
「全部処分して空っぽにしないと売れない」
と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
残置物があっても査定は可能
不動産の価値は、室内の家財道具だけで決まるわけではありません。
土地。
立地。
建物。
道路。
周辺環境。
法的条件。
などを総合的に評価します。
そのため、家財道具が残っていても査定を進めることは可能です。
また、不動産会社等による買取では、残置物の撤去を買主側で行う条件を相談できる場合もあります。
つまり、
「片付ける前に査定する」という順番も選べるのです。
遺品整理費用が100万円を超えることも
例えば、長期間使用されていた戸建住宅。
室内には大量の家具や生活用品。
物置にも荷物がある。
庭にも不要物が残っている。
このような場合、遺品整理や残置物撤去にまとまった費用が必要になることがあります。
費用は物量、作業人数、搬出条件、処分内容などによって大きく異なります。
だからこそ、費用を支払う前に、
「残置物がある状態ならいくらで売れるのか」
「撤去した場合にはいくらになるのか」
を比較してみましょう。
100万円払って片付けても、売却価格が50万円しか上がらなかったら?
例えば、
現状買取2,000万円。
残置物撤去費100万円。
撤去後の買取2,050万円。
だったとします。
売却価格は50万円上がっています。
しかし、撤去費用は100万円。
結果として、現状のまま売却した方が50万円多く残る計算になります。
このように、
片付けること自体が目的になってはいけません。
売却するための費用なのか。
売却価格を上げるための費用なのか。
本当に必要なのか。
そこを整理することが重要です。
遺品を勝手に全部処分してはいけない理由
ここでもう一つ注意があります。
相続した住宅にある物は、すべて単なる不要物とは限りません。
例えば、
預金通帳。
印鑑。
権利証・登記識別情報。
保険関係書類。
借入関係書類。
貴金属。
現金。
重要な契約書。
家族の写真。
などが残っている可能性があります。
また、相続人が複数いる場合には、遺品の所有関係や処分について確認が必要になることもあります。
そのため、遺品整理をする場合でも、重要書類や財産の確認を先に行うことが大切です。
「売却するから全部捨てる」という判断は避けましょう。
ポイント3|ゴミ屋敷でも現状のまま売却できる?
名古屋市内でも、長期間放置された住宅や大量のゴミが残っている空き家について、売却を検討するケースがあります。
ゴミ屋敷の場合、
「こんな状態では買ってくれる人はいない」
「片付けないと不動産会社にも見せられない」
と思われがちです。
しかし、
ゴミ屋敷だからという理由だけで、売却が不可能になるわけではありません。
もちろん、建物の状態や衛生上の問題によって売却条件は変わります。
それでも、土地や建物に価値が残っている可能性があります。
ゴミの量と不動産の価値は別の問題
例えば、名古屋市内の住宅地にある土地50坪の戸建住宅。
室内には大量のゴミ。
庭も荒れている。
建物は築40年以上。
このような物件でも、
土地の立地が良い。
道路条件に問題がない。
周辺で住宅需要がある。
といった条件なら、不動産としての価値が残っている可能性があります。
逆に室内がきれいでも、接道条件や権利関係などに問題があれば、売却が難しくなる場合があります。
つまり、
「室内が汚い=不動産の価値がない」ではありません。
ゴミ屋敷の売却は「建物を使うか」で考え方が変わる
ゴミ屋敷を購入する買主には、さまざまな目的が考えられます。
例えば、
建物を清掃・修繕して利用する。
賃貸住宅として再生する。
建物を解体して土地として利用する。
隣地と一体利用する。
などです。
買主が建物を使う場合には、室内の状態が重要になります。
一方、建物を解体する予定であれば、内装の美しさより土地の条件が重視される可能性があります。
だからこそ、
次の買主が何を目的に購入するのかによって、必要な片付けも変わります。
ゴミ屋敷を売る前に確認したいこと
現状売却を検討する場合、次のような点を整理します。
- 建物の構造・築年数・面積
- 土地の面積と道路条件
- 室内や敷地内の残置物の状況
- 雨漏りや腐食など建物の不具合
- 臭気・害虫など衛生面の問題
- 相続登記や共有者などの権利関係
- 残置物を含めた引渡しが可能か
すべてを所有者自身で調査する必要はありません。
分からないことがあれば、分かる範囲で状況を伝え、売却方法を相談することが大切です。
ポイント4|リフォームせずに売却した方が得なケースもある
事故物件や訳あり物件を売却するとき、
「古い家だからリフォームした方が高く売れる」
と考える方がいます。
確かに、内装がきれいな住宅は購入希望者に良い印象を与えることがあります。
しかし、売却前のリフォームには注意が必要です。
なぜなら、
買主が購入後に自分の好みに合わせてリフォームする可能性があるからです。
売主が300万円かけても、買主が全部やり直すことがある
例えば、築35年の戸建住宅。
売主が、
壁紙。
床。
キッチン。
浴室。
トイレ。
をリフォームしたとします。
費用は合計300万円。
しかし、買主が、
「間取りを変更したい」
「キッチンの位置を変えたい」
「水回りを全面的に交換したい」
と考えていたらどうでしょうか。
売主が先に行ったリフォームが、買主にとって必ずしも必要とは限りません。
結果として、売却価格に工事費を十分反映できない可能性があります。
特に買取では「現状査定」が重要
不動産会社等による買取の場合、買主側が購入後に修繕・リフォームを行うことがあります。
そのため、
売主が先に直す。
↓
買取業者が購入する。
↓
買取業者が再び直す。
ということになれば、効率的ではありません。
だから、
買取を検討しているなら、まずリフォーム前の査定を受けること。
そのうえで、
現状ならいくら。
リフォーム後ならいくら。
工事費はいくら。
売却までの期間はどう変わるか。
を比較します。
事故物件ではリフォームしても心理的な事情が消えるわけではない
事故物件について、
「内装を全部新しくすれば普通の住宅として売れるのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、内装を交換したからといって、過去に起きた事実が消えるわけではありません。
売却時には、事故等の内容に応じて告知の要否を適切に判断する必要があります。
国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」でも、人の死に関する取扱いは状況に応じて整理されています。
特に売買では、
「何年経過したから必ず告知不要」
と一律に判断できるものではありません。
リフォームの有無と、告知の問題は分けて考える必要があります。
現状売却が向いているのはどんな人?
ここまでの4つのポイントを踏まえると、現状売却は特に次のような方に向いている可能性があります。
相続した家を片付ける時間がない方
仕事や家庭の事情で、何度も現地へ通えない場合です。
遠方に住んでいる方
名古屋市内の不動産を相続したものの、県外や海外に住んでいるケースです。
特殊清掃・遺品整理に大きな費用をかけたくない方
売却前にまとまった現金を用意することが難しい場合です。
古い建物を所有している方
修繕やリフォームにお金をかける前に売却を検討したい場合です。
できるだけ早く不動産を整理したい方
固定資産税や管理、近隣対応などの負担を減らしたい場合です。
ただし、現状売却が必ず最も高く売れる方法というわけではありません。
大切なのは、
現状売却と、費用をかけてから売却する方法を比較すること。
です。
名古屋市16区でも現状売却の可能性は異なる
名古屋市内といっても、不動産市場は地域によって異なります。
千種区・東区・北区・西区。
中村区・中区・昭和区・瑞穂区。
熱田区・中川区・港区・南区。
守山区・緑区・名東区・天白区。
同じ名古屋市内でも、
土地価格。
交通利便性。
住宅需要。
建物の種類。
道路条件。
周辺環境。
などが異なります。
例えば、建物が古くても土地需要のある場所なら、現状のまま購入を検討する人が現れる可能性があります。
一方、建物が比較的新しくても、道路や権利関係などに問題があれば、売却に時間がかかることもあります。
つまり、
事故物件・訳あり物件の価値は、室内の状態だけでは決まりません。
売却前に確認したい「3つの価格」
現状売却を検討するときは、可能であれば次の3つを比較してみましょう。
① 現状のまま買取してもらう価格
残置物や建物状態を含め、現在の状態を前提にした価格です。
② 清掃・片付け後に売却する価格
特殊清掃や残置物撤去などを行った場合の想定価格です。
③ 仲介で一般市場へ販売する場合の想定価格
購入希望者を探す方法で、売却期間や必要な対応も含めて考えます。
この3つを比較することで、
「先に100万円かける意味があるのか」
「現状買取の方が手元にお金が残るのか」
「時間をかけて仲介する価値があるのか」
を判断しやすくなります。
前編まとめ|事故物件・訳あり物件は「きれいにしてから売る」と決めつけない
今回は、事故物件・訳あり物件を現状のまま売却するために知っておきたい7つのポイントのうち、前半4つを解説しました。
① 特殊清掃は必ず売主が行うとは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が経済的に有利な場合がある
ここまでの内容に共通しているのは、
「売却するために、先にお金を使う必要があるのか?」
という視点です。
特殊清掃に150万円。
遺品整理に100万円。
リフォームに300万円。
合計550万円。
これだけの費用をかけたからといって、必ず550万円以上高く売れるわけではありません。
もちろん、衛生上・安全上の理由から必要な対応はあります。
しかし、売却価格を上げることだけを目的とした工事や片付けについては、事前に比較する価値があります。
「片付けなければ売れない」
「直さなければ売れない」
「古いから壊さなければ売れない」
そう決めつける前に、現在の状態での不動産価値を確認してください。
後編では、
⑤ 建物を解体する前に確認すること
⑥ 現状買取と仲介をどう比較するか
⑦ 片付け費用まで含めた最終手取りの考え方
を詳しく解説します。
さらに、再建築不可物件を解体してしまうリスクや、売却までの具体的な流れについても取り上げます。
名古屋の事故物件・訳あり物件は、現状のままご相談ください
名古屋仏縁不動産では、事故物件・孤独死物件・ゴミ屋敷・老朽化した空き家・再建築不可物件・相続不動産などの売却相談に対応しています。
家財道具が残っていても、建物が古くても、室内の状態が悪くても、まずはご相談ください。
現状のまま売却できる可能性があります。
捨てる前に。直す前に。壊す前に。
まずは状況を整理することが大切です。
「孤独死があった家を相続したけれど、室内を片付ける気持ちになれない」
「大量の家財道具が残っている。全部処分しないと売れないのだろうか?」
「特殊清掃に100万円以上かかると言われた」
「古い建物だから、解体して更地にしないと買い手がつかないのでは?」
名古屋市で事故物件・訳あり物件の売却を検討している方の中には、このような悩みを抱えている方も少なくありません。
特に、突然の相続や孤独死によって不動産を取得した場合、何から手をつければよいのか分からなくなることがあります。
そして、多くの方が最初に考えるのが、
「まずは家をきれいにしなければならない」
ということです。
しかし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。
事故物件・訳あり物件は、必ずしも片付けてから売却する必要はありません。
物件の状態や買主の条件によっては、家財道具や残置物が残った状態でも売却できる可能性があります。
さらに、老朽化した建物でも、リフォームや解体をせずに売却できる場合があります。
もちろん、すべての物件が無条件で現状売却できるわけではありません。
しかし、
「売るためには先にお金をかけなければならない」
と決めつける必要もないのです。
今回は、名古屋市を中心に事故物件・訳あり物件の売却を取り扱う名古屋仏縁不動産が、特殊清掃・遺品整理・リフォーム・解体をする前に知っておきたい7つのポイントを詳しく解説します。
前編では、特に売却前の費用負担に関係する4つのポイントを取り上げます。
そもそも「現状のまま売却」とはどういう意味?
不動産売却で使われる「現状売却」とは、一般的に、現在の状態を前提として売買条件を取り決める方法です。
例えば、
築50年の古家。
大量の家財道具が残っている住宅。
雨漏りがある建物。
室内の傷みが激しいマンション。
孤独死があった住宅。
長期間放置された空き家。
このような物件でも、買主が状態を理解し、条件に合意すれば売却できる可能性があります。
ただし、ここで注意したいのが、
「現状売却=売主が何もしなくてもよい」ではない
ということです。
残置物を残せるかどうか。
建物の不具合をどう扱うか。
売主の契約不適合責任をどう定めるか。
引渡しまでに何を撤去するか。
これらは売買契約の内容によって異なります。
そのため、現状売却を希望する場合には、どこまでを現状のまま引き渡せるのか、具体的に確認する必要があります。
事故物件だから現状売却できないわけではない
事故物件の場合、
「室内で人が亡くなっているから売れない」
「特殊清掃が必要だから買主がいない」
と考えてしまうことがあります。
しかし、事故等の事情があることと、不動産として売却できないことは別です。
例えば、建物の状態が悪くても土地に需要がある場合があります。
室内をリフォームして利用したい買主が現れる可能性もあります。
また、不動産会社等が購入後に清掃・修繕を行うことを前提として買い取る場合もあります。
つまり、
売主がすべての問題を解決してからでなければ、売却できないわけではありません。
重要なのは、現在の状態で購入を検討できる相手を探すことです。
ポイント1|特殊清掃は必ず売主が行わなければならないのか?
孤独死があった住宅では、特殊清掃が必要になる場合があります。
発見まで時間が経過していた場合などには、
室内の汚染。
臭気。
床材への影響。
害虫の発生。
衛生上の問題。
などが生じることがあります。
このような状態では、専門業者による対応が必要になることもあります。
しかし、売却を目的とする場合、
特殊清掃を必ず売主が完了させなければならないとは限りません。
特殊清掃前でも買取査定はできる?
結論から言えば、物件の状況に応じた調査方法を取ることで、特殊清掃前でも査定を進められる場合があります。
例えば、
室内の写真。
建物の図面。
登記事項。
土地面積。
建築年。
周辺相場。
事故等の状況。
などから、まず概算価格を検討することも可能です。
ただし、衛生上の危険がある場合には、無理に室内へ立ち入るべきではありません。
現地調査の方法についても、安全を優先する必要があります。
大切なのは、
特殊清掃に高額な費用を支払う前に、売却方法を相談できる場合がある
ということです。
150万円の特殊清掃で150万円高く売れるとは限らない
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
仮の比較例
A:現状のまま売却
1,800万円
売主の清掃費用なし
B:特殊清掃後に売却
1,900万円
特殊清掃費150万円
その他の売却費用を除く単純比較
Aの実質受取額
1,800万円
Bの実質受取額
1,750万円
この例では、現状売却の方が50万円多く残ります。
もちろん、清掃することで仲介販売が可能になったり、購入希望者が増えたりするケースもあります。
しかし、
「きれいにすれば高く売れる」と「費用をかけた方が得」は同じではありません。
まず現状の価格を確認し、清掃後の想定価格と比較することが重要です。
なお、衛生上の危険や近隣への影響がある場合には、売却の損得とは別に必要な安全対策を優先してください。
ポイント2|遺品整理・残置物撤去は売却前に必要?
相続した住宅では、家財道具がそのまま残っていることがあります。
タンス。
ベッド。
冷蔵庫。
洗濯機。
テレビ。
食器。
衣類。
書籍。
仏壇。
写真。
その他の生活用品。
長年暮らしていた住宅であれば、家一軒分の家財道具が残っていても不思議ではありません。
所有者としては、
「全部処分して空っぽにしないと売れない」
と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
残置物があっても査定は可能
不動産の価値は、室内の家財道具だけで決まるわけではありません。
土地。
立地。
建物。
道路。
周辺環境。
法的条件。
などを総合的に評価します。
そのため、家財道具が残っていても査定を進めることは可能です。
また、不動産会社等による買取では、残置物の撤去を買主側で行う条件を相談できる場合もあります。
つまり、
「片付ける前に査定する」という順番も選べるのです。
遺品整理費用が100万円を超えることも
例えば、長期間使用されていた戸建住宅。
室内には大量の家具や生活用品。
物置にも荷物がある。
庭にも不要物が残っている。
このような場合、遺品整理や残置物撤去にまとまった費用が必要になることがあります。
費用は物量、作業人数、搬出条件、処分内容などによって大きく異なります。
だからこそ、費用を支払う前に、
「残置物がある状態ならいくらで売れるのか」
「撤去した場合にはいくらになるのか」
を比較してみましょう。
100万円払って片付けても、売却価格が50万円しか上がらなかったら?
例えば、
現状買取2,000万円。
残置物撤去費100万円。
撤去後の買取2,050万円。
だったとします。
売却価格は50万円上がっています。
しかし、撤去費用は100万円。
結果として、現状のまま売却した方が50万円多く残る計算になります。
このように、
片付けること自体が目的になってはいけません。
売却するための費用なのか。
売却価格を上げるための費用なのか。
本当に必要なのか。
そこを整理することが重要です。
遺品を勝手に全部処分してはいけない理由
ここでもう一つ注意があります。
相続した住宅にある物は、すべて単なる不要物とは限りません。
例えば、
預金通帳。
印鑑。
権利証・登記識別情報。
保険関係書類。
借入関係書類。
貴金属。
現金。
重要な契約書。
家族の写真。
などが残っている可能性があります。
また、相続人が複数いる場合には、遺品の所有関係や処分について確認が必要になることもあります。
そのため、遺品整理をする場合でも、重要書類や財産の確認を先に行うことが大切です。
「売却するから全部捨てる」という判断は避けましょう。
ポイント3|ゴミ屋敷でも現状のまま売却できる?
名古屋市内でも、長期間放置された住宅や大量のゴミが残っている空き家について、売却を検討するケースがあります。
ゴミ屋敷の場合、
「こんな状態では買ってくれる人はいない」
「片付けないと不動産会社にも見せられない」
と思われがちです。
しかし、
ゴミ屋敷だからという理由だけで、売却が不可能になるわけではありません。
もちろん、建物の状態や衛生上の問題によって売却条件は変わります。
それでも、土地や建物に価値が残っている可能性があります。
ゴミの量と不動産の価値は別の問題
例えば、名古屋市内の住宅地にある土地50坪の戸建住宅。
室内には大量のゴミ。
庭も荒れている。
建物は築40年以上。
このような物件でも、
土地の立地が良い。
道路条件に問題がない。
周辺で住宅需要がある。
といった条件なら、不動産としての価値が残っている可能性があります。
逆に室内がきれいでも、接道条件や権利関係などに問題があれば、売却が難しくなる場合があります。
つまり、
「室内が汚い=不動産の価値がない」ではありません。
ゴミ屋敷の売却は「建物を使うか」で考え方が変わる
ゴミ屋敷を購入する買主には、さまざまな目的が考えられます。
例えば、
建物を清掃・修繕して利用する。
賃貸住宅として再生する。
建物を解体して土地として利用する。
隣地と一体利用する。
などです。
買主が建物を使う場合には、室内の状態が重要になります。
一方、建物を解体する予定であれば、内装の美しさより土地の条件が重視される可能性があります。
だからこそ、
次の買主が何を目的に購入するのかによって、必要な片付けも変わります。
ゴミ屋敷を売る前に確認したいこと
現状売却を検討する場合、次のような点を整理します。
- 建物の構造・築年数・面積
- 土地の面積と道路条件
- 室内や敷地内の残置物の状況
- 雨漏りや腐食など建物の不具合
- 臭気・害虫など衛生面の問題
- 相続登記や共有者などの権利関係
- 残置物を含めた引渡しが可能か
すべてを所有者自身で調査する必要はありません。
分からないことがあれば、分かる範囲で状況を伝え、売却方法を相談することが大切です。
ポイント4|リフォームせずに売却した方が得なケースもある
事故物件や訳あり物件を売却するとき、
「古い家だからリフォームした方が高く売れる」
と考える方がいます。
確かに、内装がきれいな住宅は購入希望者に良い印象を与えることがあります。
しかし、売却前のリフォームには注意が必要です。
なぜなら、
買主が購入後に自分の好みに合わせてリフォームする可能性があるからです。
売主が300万円かけても、買主が全部やり直すことがある
例えば、築35年の戸建住宅。
売主が、
壁紙。
床。
キッチン。
浴室。
トイレ。
をリフォームしたとします。
費用は合計300万円。
しかし、買主が、
「間取りを変更したい」
「キッチンの位置を変えたい」
「水回りを全面的に交換したい」
と考えていたらどうでしょうか。
売主が先に行ったリフォームが、買主にとって必ずしも必要とは限りません。
結果として、売却価格に工事費を十分反映できない可能性があります。
特に買取では「現状査定」が重要
不動産会社等による買取の場合、買主側が購入後に修繕・リフォームを行うことがあります。
そのため、
売主が先に直す。
↓
買取業者が購入する。
↓
買取業者が再び直す。
ということになれば、効率的ではありません。
だから、
買取を検討しているなら、まずリフォーム前の査定を受けること。
そのうえで、
現状ならいくら。
リフォーム後ならいくら。
工事費はいくら。
売却までの期間はどう変わるか。
を比較します。
事故物件ではリフォームしても心理的な事情が消えるわけではない
事故物件について、
「内装を全部新しくすれば普通の住宅として売れるのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、内装を交換したからといって、過去に起きた事実が消えるわけではありません。
売却時には、事故等の内容に応じて告知の要否を適切に判断する必要があります。
国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」でも、人の死に関する取扱いは状況に応じて整理されています。
特に売買では、
「何年経過したから必ず告知不要」
と一律に判断できるものではありません。
リフォームの有無と、告知の問題は分けて考える必要があります。
現状売却が向いているのはどんな人?
ここまでの4つのポイントを踏まえると、現状売却は特に次のような方に向いている可能性があります。
相続した家を片付ける時間がない方
仕事や家庭の事情で、何度も現地へ通えない場合です。
遠方に住んでいる方
名古屋市内の不動産を相続したものの、県外や海外に住んでいるケースです。
特殊清掃・遺品整理に大きな費用をかけたくない方
売却前にまとまった現金を用意することが難しい場合です。
古い建物を所有している方
修繕やリフォームにお金をかける前に売却を検討したい場合です。
できるだけ早く不動産を整理したい方
固定資産税や管理、近隣対応などの負担を減らしたい場合です。
ただし、現状売却が必ず最も高く売れる方法というわけではありません。
大切なのは、
現状売却と、費用をかけてから売却する方法を比較すること。
です。
名古屋市16区でも現状売却の可能性は異なる
名古屋市内といっても、不動産市場は地域によって異なります。
千種区・東区・北区・西区。
中村区・中区・昭和区・瑞穂区。
熱田区・中川区・港区・南区。
守山区・緑区・名東区・天白区。
同じ名古屋市内でも、
土地価格。
交通利便性。
住宅需要。
建物の種類。
道路条件。
周辺環境。
などが異なります。
例えば、建物が古くても土地需要のある場所なら、現状のまま購入を検討する人が現れる可能性があります。
一方、建物が比較的新しくても、道路や権利関係などに問題があれば、売却に時間がかかることもあります。
つまり、
事故物件・訳あり物件の価値は、室内の状態だけでは決まりません。
売却前に確認したい「3つの価格」
現状売却を検討するときは、可能であれば次の3つを比較してみましょう。
① 現状のまま買取してもらう価格
残置物や建物状態を含め、現在の状態を前提にした価格です。
② 清掃・片付け後に売却する価格
特殊清掃や残置物撤去などを行った場合の想定価格です。
③ 仲介で一般市場へ販売する場合の想定価格
購入希望者を探す方法で、売却期間や必要な対応も含めて考えます。
この3つを比較することで、
「先に100万円かける意味があるのか」
「現状買取の方が手元にお金が残るのか」
「時間をかけて仲介する価値があるのか」
を判断しやすくなります。
前編まとめ|事故物件・訳あり物件は「きれいにしてから売る」と決めつけない
今回は、事故物件・訳あり物件を現状のまま売却するために知っておきたい7つのポイントのうち、前半4つを解説しました。
① 特殊清掃は必ず売主が行うとは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が経済的に有利な場合がある
ここまでの内容に共通しているのは、
「売却するために、先にお金を使う必要があるのか?」
という視点です。
特殊清掃に150万円。
遺品整理に100万円。
リフォームに300万円。
合計550万円。
これだけの費用をかけたからといって、必ず550万円以上高く売れるわけではありません。
もちろん、衛生上・安全上の理由から必要な対応はあります。
しかし、売却価格を上げることだけを目的とした工事や片付けについては、事前に比較する価値があります。
「片付けなければ売れない」
「直さなければ売れない」
「古いから壊さなければ売れない」
そう決めつける前に、現在の状態での不動産価値を確認してください。
後編では、
⑤ 建物を解体する前に確認すること
⑥ 現状買取と仲介をどう比較するか
⑦ 片付け費用まで含めた最終手取りの考え方
を詳しく解説します。
さらに、再建築不可物件を解体してしまうリスクや、売却までの具体的な流れについても取り上げます。
名古屋の事故物件・訳あり物件は、現状のままご相談ください
名古屋仏縁不動産では、事故物件・孤独死物件・ゴミ屋敷・老朽化した空き家・再建築不可物件・相続不動産などの売却相談に対応しています。
家財道具が残っていても、建物が古くても、室内の状態が悪くても、まずはご相談ください。
現状のまま売却できる可能性があります。
捨てる前に。直す前に。壊す前に。
まずは状況を整理することが大切です。
名古屋の事故物件・訳あり物件は現状のまま売れる?特殊清掃・遺品整理・リフォーム・解体をする前に知っておきたい7つのこと【2026年最新版】
【後編】解体する前に確認したいこと・現状買取と仲介の違い・最終手取りを増やす売却方法
「事故物件だから、建物を解体した方が売れるのでは?」
「古い家を残したままでは買主が見つからないのでは?」
「買取業者から提示された金額が適正なのか分からない」
「特殊清掃や遺品整理をしてから売却した方が得なのだろうか?」
名古屋市で事故物件・訳あり物件の売却を検討している方の中には、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
前編では、現状売却を検討する際の重要なポイントとして、
① 特殊清掃は必ず売主が行うとは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が経済的に有利な場合がある
という4つを解説しました。
後編では、さらに重要な3つのポイントを詳しく解説します。
特に知っておいていただきたいのが、
「建物を壊した方が売れる」とは限らないこと。
そして、
「一番高い売却価格」が「一番多くお金が残る売却方法」とは限らないこと。
です。
事故物件・訳あり物件を売却する際には、価格だけでなく、費用・期間・引渡し条件まで含めて考える必要があります。
名古屋市を中心に事故物件・訳あり物件の売却を取り扱う名古屋仏縁不動産が、現状売却で損をしないための考え方を解説します。
ポイント5|建物を解体する前に必ず確認したいこと
事故物件や古い空き家を所有している方から、
「建物を解体して更地にした方が売れますよね?」
と相談されることがあります。
確かに、更地にすることで購入希望者が増える物件もあります。
しかし、
建物を解体したからといって、必ず高く売れるわけではありません。
むしろ、物件によっては解体することで売却条件が悪くなる可能性もあります。
解体費用を回収できるとは限らない
例えば、名古屋市内にある築50年の木造住宅。
建物は老朽化しており、室内には大量の残置物があります。
所有者は、
「建物を壊して土地として売った方がいい」
と考えました。
そこで解体業者へ見積もりを依頼したところ、解体費用は250万円。
しかし、実際に不動産査定をしてみると、
古家付きの現状売却価格が2,000万円。
更地にした場合の想定価格が2,150万円。
だったとします。
この場合、解体によって売却価格は150万円上がります。
しかし、解体費用は250万円。
単純計算では、現状のまま売却した方が100万円多く残ります。
つまり、
解体して高く売れることと、解体した方が得になることは別です。
重要なのは、解体後の価格だけでなく、解体費用を差し引いた金額を比較することです。
事故物件を解体すれば告知義務がなくなる?
事故物件について、
「建物を解体すれば、過去に人が亡くなったことを説明しなくてもよくなるのでは?」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、これは注意が必要です。
建物を解体したからといって、過去に発生した事実そのものが消えるわけではありません。
不動産売買における人の死の告知については、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」があります。
自然死や日常生活上の不慮の事故による死亡など、原則として告知を要しないとされる場合もあります。
一方、事件性や特殊清掃の有無、買主からの質問など、個別事情によって対応が異なります。
また、売買については、
「3年経過すれば必ず告知不要」
という一律のルールがあるわけではありません。
そのため、告知を避ける目的だけで建物を解体することは適切ではありません。
解体するかどうかは、不動産の利用価値や売却条件を踏まえて判断することが大切です。
最も注意したいのが「再建築不可物件」
古い住宅を解体する前に、特に確認しておきたいのが再建築の可否です。
例えば、
現在は住宅が建っている。
築50年以上。
道路が狭い。
敷地が道路に十分接していない。
このような物件です。
建築基準法上、原則として建築物の敷地は、一定の道路に2メートル以上接している必要があります。
ただし、道路の種類や敷地の状況、法令上の例外・認定・許可制度などによって判断は異なります。
そのため、
現在建物が存在しているからといって、解体後に同じ建物を建築できるとは限りません。
もし再建築が難しい物件を解体してしまえば、既存建物を利用したい買主への売却機会を失う可能性があります。
再建築不可でも建物に利用価値が残っている場合がある
例えば、再建築が難しい古い戸建住宅でも、
現在の建物を利用する。
必要な修繕をして賃貸する。
倉庫などとして活用する。
隣地所有者が購入する。
といった可能性があります。
もちろん、建物の安全性や法令上の制限、必要な工事の可否などを確認する必要があります。
しかし、
「古いから壊す」
という判断だけで、こうした可能性を失ってしまうのは避けたいところです。
だからこそ、
壊す前に、道路と再建築の可否を確認する。
事故物件・訳あり物件では、特に重要なポイントです。
解体によって固定資産税の負担が変わることも
もう一つ確認しておきたいのが、固定資産税です。
住宅が建っている土地には、要件を満たす場合、住宅用地に対する固定資産税等の特例が適用されています。
しかし、住宅を解体して更地にすると、その特例の適用がなくなる場合があります。
例えば、売却までに時間がかかった場合、翌年度以降の土地に対する固定資産税等の負担が増える可能性があります。
なお、実際の税額は土地の評価額や利用状況、自治体の取扱いなどによって異なります。
そのため、
解体費用だけでなく、解体後の維持費や税負担も確認すること。
これも重要です。
ポイント6|現状買取と仲介はどちらが得なのか?
事故物件・訳あり物件を売却する方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」があります。
仲介とは、不動産会社が購入希望者を探して売却する方法です。
買取とは、不動産会社などが直接買主になる方法です。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
重要なのは、
「事故物件だから買取しかない」と最初から決めつけないこと。
です。
仲介なら高く売れる可能性がある
例えば、名古屋市内の事故物件。
立地が良い。
土地面積も十分。
建物もまだ利用できる。
このような物件であれば、事故等の事情を理解したうえで購入を検討する人が現れる可能性があります。
一般の住宅購入者。
不動産投資家。
事業者。
隣地所有者。
など、購入希望者の目的はさまざまです。
仲介では、こうした購入希望者を探すことで、買取価格より高い価格で売却できる可能性があります。
ただし、希望価格で売れる保証はなく、売却までの期間も確定できません。
買取なら現状のまま売却できる可能性がある
一方、買取には別のメリットがあります。
例えば、
特殊清掃をしていない。
大量の残置物がある。
建物が古い。
雨漏りがある。
遠方に住んでいる。
早く売却したい。
このような場合、買取が適している可能性があります。
買取業者が購入後に清掃・修繕・再販売などを行う前提であれば、売主がすべての対応を済ませなくても売却できる場合があります。
ただし、残置物の取扱いや建物の不具合については、契約条件によるため確認が必要です。
仲介2,500万円・買取2,100万円なら仲介が得?
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
仲介での想定売却価格が2,500万円。
現状買取価格が2,100万円。
価格差は400万円です。
これだけを見ると、
「仲介の方が400万円高い」
と思うでしょう。
しかし、仲介で売却するために、
残置物撤去100万円。
特殊清掃100万円。
一部修繕150万円。
が必要だったとします。
合計350万円です。
この場合、単純計算では、
仲介2,500万円-350万円=2,150万円。
現状買取2,100万円。
差額は50万円になります。
さらに仲介の場合、仲介手数料や販売期間中の維持費なども考慮する必要があります。
このように、
売却価格だけで400万円違っても、最終的な手取りでは差が小さくなる場合があります。
もちろん、仲介でも現状のまま購入する買主が見つかる可能性はあります。
したがって、費用をかけることを前提にせず、複数の販売条件を比較することが重要です。
現状買取が向いている人
現状買取が向いている可能性があるのは、次のような方です。
相続した家を早く整理したい。
遠方に住んでいる。
室内の片付けが難しい。
特殊清掃費用を先に負担したくない。
建物の老朽化が進んでいる。
一般公開せず売却したい。
売却時期をある程度明確にしたい。
このような事情がある場合、価格だけでなく時間や手間の面でも買取にメリットがあります。
仲介が向いている人
一方、仲介が向いている可能性があるのは、
売却を急いでいない。
少しでも高く売りたい。
立地条件が良い。
建物がまだ利用できる。
一般市場で購入希望者を探す時間がある。
といった方です。
事故物件であっても、立地や建物の条件によっては仲介を検討する価値があります。
「最初は仲介、売れなければ買取」も選択肢
最初から買取と仲介のどちらか一つに決める必要はありません。
例えば、
まず3か月間、仲介で販売する。
反響が少なければ価格や販売方法を見直す。
売却期限が近づいたら買取を検討する。
という方法もあります。
ただし、買取査定額は時間の経過や市場状況によって変わる可能性があります。
そのため、一定期間後の買取価格を保証するものではありません。
それでも、
高く売れる可能性と、早く売却する選択肢の両方を検討する
という考え方は有効です。
ポイント7|売却価格ではなく「最終的にいくら残るか」で判断する
事故物件・訳あり物件を売却する際、最も重要な考え方の一つが、
最終手取り額です。
例えば、
A社は2,300万円で買取。
B社は2,200万円で買取。
この数字だけならA社が有利です。
しかし、A社では、
残置物撤去80万円。
測量40万円。
修繕50万円。
合計170万円を売主が負担する条件だったとします。
一方、B社は現状のまま2,200万円で購入する条件です。
この場合、売却価格だけでは判断できません。
つまり、
「高く買います」という言葉だけで判断してはいけません。
売却価格と売主負担費用をセットで比較することが重要です。
売却までの期間も費用になる
例えば、空き家を所有している場合でも、
固定資産税。
火災保険。
庭木の管理。
建物の維持管理。
水道・電気などの基本料金。
といった費用が発生することがあります。
マンションなら、
管理費。
修繕積立金。
駐車場代。
なども考えられます。
売却までに1年かかれば、その間の費用も負担することになります。
したがって、
仲介で高く売れる可能性があっても、長期間の維持費を考える必要があります。
現状売却を成功させるための具体的な流れ
では、実際に事故物件・訳あり物件を現状のまま売却するには、どのような順番で進めればよいのでしょうか。
ここからは具体的な流れを解説します。
STEP1|まず物件の状況を整理する
最初に確認したいのは、
所在地。
土地・建物の面積。
築年数。
現在の利用状況。
事故等の事情。
残置物の有無。
建物の不具合。
所有者・相続人。
などです。
すべての情報がそろっていなくても構いません。
まずは分かる範囲で整理します。
STEP2|現状のままで査定を受ける
次に、現在の状態を前提として査定を受けます。
ここで重要なのは、
「片付けた後の価格」だけを聞かないこと。
です。
現状ならいくらなのか。
残置物があってもよいのか。
特殊清掃は必要なのか。
建物は残したままでよいのか。
まず、この条件を確認します。
STEP3|必要な費用を確認する
次に、
特殊清掃。
遺品整理。
残置物撤去。
リフォーム。
解体。
測量。
その他の費用。
を確認します。
ただし、すべての費用について必ず見積もりを取る必要があるわけではありません。
現状売却で不要になる作業があれば、その費用をかけずに済む可能性があります。
STEP4|仲介と買取を比較する
現状買取価格が分かったら、仲介による売却も検討します。
例えば、
現状買取2,000万円。
仲介想定2,500万円。
だった場合。
差額500万円だけで判断せず、
仲介に必要な費用。
売却期間。
建物状態。
購入希望者の需要。
売主の希望。
などを考慮します。
STEP5|売却条件を確認する
価格が決まったら、契約条件を確認します。
特に重要なのが、
残置物の取扱い。
建物の不具合。
契約不適合責任。
事故等の事情の告知。
引渡し時期。
境界・測量。
売主負担費用。
などです。
「現状のまま」という言葉だけでは、契約内容が十分に明確とは限りません。
何を残せるのか、どこまで売主が対応するのか、書面で確認することが重要です。
STEP6|契約・決済・引渡し
売買条件がまとまれば、売買契約を締結します。
その後、契約で定めた条件に従って決済・引渡しを行います。
相続登記が済んでいない場合や、共有者がいる場合には、事前に権利関係の整理が必要になることがあります。
必要に応じて司法書士や弁護士などの専門家と連携しながら進めることが大切です。
相続した事故物件は、まず何から始めればいい?
事故物件・訳あり物件の相談では、相続が関係するケースもあります。
例えば、
親が亡くなり、実家を相続した。
孤独死があった住宅を引き継いだ。
長期間放置されていた空き家を相続した。
兄弟で共有している。
このような場合です。
売却するためには、所有権や相続関係の確認が必要になります。
2024年4月1日から相続登記は義務化されており、原則として不動産の相続による取得を知った日から3年以内に申請する必要があります。
施行前の相続についても経過措置があります。
そのため、相続した事故物件を売却する場合には、
「室内の片付け」と「不動産の権利関係の整理」を分けて考える
ことが大切です。
相続登記や共有者の問題がある場合には、清掃より先に確認すべきことがあるかもしれません。
他社で「現状のままでは売れない」と言われたら?
不動産会社へ相談したところ、
「全部片付けてください」
「解体しないと売れません」
「事故物件なので買取できません」
と言われることがあります。
しかし、
1社に断られたからといって、売却できないと決まったわけではありません。
不動産会社によって得意分野が異なります。
戸建住宅が得意な会社。
マンションが得意な会社。
土地が得意な会社。
収益物件が得意な会社。
再建築不可物件を取り扱う会社。
事故物件・訳あり物件を取り扱う会社。
会社によって査定方法や購入後の活用方法が異なるため、提示される条件にも違いが生じる可能性があります。
「売れない理由」を確認することが重要
例えば、
「現状では買えません」
と言われた場合。
その理由が、
残置物なのか。
建物の老朽化なのか。
道路なのか。
再建築不可なのか。
共有状態なのか。
事故等の事情なのか。
によって対処方法は変わります。
何が売却の障害になっているのかを整理することで、別の売却方法が見つかる可能性があります。
名古屋市の事故物件・訳あり物件は立地によって売却方法が変わる
名古屋市内でも、不動産の需要は地域によって異なります。
例えば、
中区・東区・中村区などの都市部。
千種区・昭和区・瑞穂区などの住宅地。
緑区・名東区・天白区などの住宅エリア。
中川区・港区・南区などの住宅・事業用不動産が混在する地域。
それぞれ、土地の利用方法や購入希望者の需要が異なります。
もちろん、区名だけで価格が決まるわけではありません。
同じ区内でも、
駅からの距離。
道路条件。
土地形状。
建物状態。
周辺環境。
などによって評価は大きく変わります。
事故物件・訳あり物件だからといって、立地の価値まで失われるわけではありません。
まず通常の不動産価値を確認し、そのうえで個別事情を考慮することが重要です。
事故物件・訳あり物件を現状売却する前のチェックリスト
売却前には、次の項目を確認してみましょう。
- [ ] 現状のままで査定を受けたか
- [ ] 特殊清掃が本当に必要か確認したか
- [ ] 遺品整理・残置物撤去の費用を比較したか
- [ ] リフォーム前後の売却価格を比較したか
- [ ] 解体前に再建築の可否を確認したか
- [ ] 解体後の税負担を確認したか
- [ ] 仲介と買取の両方を検討したか
- [ ] 売主負担費用を差し引いた手取りを確認したか
- [ ] 事故等の事情や建物の不具合を正確に伝えたか
- [ ] 引渡し条件・契約内容を確認したか
これらを確認することで、売却前に不要な費用をかけてしまうリスクを減らせます。
まとめ|事故物件・訳あり物件は「何もしないで売る」という選択肢もある
事故物件・訳あり物件を売却するとき、
「まず片付けなければ」
「特殊清掃をしなければ」
「リフォームしなければ」
「解体しなければ」
と思うかもしれません。
しかし、
必ずしもすべてを売主が行う必要はありません。
物件の状態や売却条件によっては、現在の状態を前提として売却できる可能性があります。
今回の前編・後編で解説した7つのポイントをまとめます。
① 特殊清掃は売却前に必ず必要とは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が手取りが多くなる場合がある
⑤ 解体前に再建築の可否と費用を確認する
⑥ 現状買取と仲介を比較する
⑦ 売却価格ではなく最終手取りで判断する
この7つです。
特に重要なのは、
「売るために先にお金を使う」という順番を見直すこと。
例えば、
特殊清掃150万円。
遺品整理100万円。
リフォーム300万円。
解体250万円。
合計800万円。
もちろん、これらすべてが同じ物件で必要になるとは限りません。
しかし、必要性を確認しないまま工事や片付けを進めてしまえば、大きな費用を負担する可能性があります。
そして、その費用を売却価格で回収できる保証はありません。
だからこそ、
捨てる前に。直す前に。壊す前に。まず査定を。
現在の状態でいくらなのか。
費用をかけたらいくらになるのか。
仲介ならいくらなのか。
買取ならいくらなのか。
最終的にいくら手元へ残るのか。
この順番で比較することが大切です。
事故物件だからという理由だけで、価値がゼロになるわけではありません。
他社で断られた不動産でも、売却方法が残っている可能性があります。
売れないと諦める前に、まずは不動産の状況を整理することから始めてください。
名古屋の事故物件・訳あり物件は、現状のままご相談ください
名古屋仏縁不動産では、名古屋市を中心に愛知県全域で、事故物件・訳あり物件の売却相談に対応しています。
孤独死があった住宅。
特殊清掃が必要な物件。
大量の遺品や残置物がある住宅。
ゴミ屋敷。
老朽化した空き家。
再建築不可物件。
相続した不動産。
共有持分。
借地権・底地。
他社で売却を断られた不動産。
このような物件について、現状のまま売却できる可能性を含めて検討します。
片付けてからでなくて構いません。
リフォームしてからでなくて構いません。
解体してからでなくて構いません。
まずは現在の状態をお知らせください。
不動産の価値と売却条件を整理し、仲介・買取の両面から売却方法を検討します。
――売れない不動産にも、次のご縁がある。名古屋仏縁不動産
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
名古屋仏縁不動産|運営:株式会社 愛知不動産売却センター
〒461-0005
名古屋市東区東桜二丁目12番25号 メゾン森703
TEL:052-380-4206
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【後編】解体する前に確認したいこと・現状買取と仲介の違い・最終手取りを増やす売却方法
「事故物件だから、建物を解体した方が売れるのでは?」
「古い家を残したままでは買主が見つからないのでは?」
「買取業者から提示された金額が適正なのか分からない」
「特殊清掃や遺品整理をしてから売却した方が得なのだろうか?」
名古屋市で事故物件・訳あり物件の売却を検討している方の中には、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
前編では、現状売却を検討する際の重要なポイントとして、
① 特殊清掃は必ず売主が行うとは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が経済的に有利な場合がある
という4つを解説しました。
後編では、さらに重要な3つのポイントを詳しく解説します。
特に知っておいていただきたいのが、
「建物を壊した方が売れる」とは限らないこと。
そして、
「一番高い売却価格」が「一番多くお金が残る売却方法」とは限らないこと。
です。
事故物件・訳あり物件を売却する際には、価格だけでなく、費用・期間・引渡し条件まで含めて考える必要があります。
名古屋市を中心に事故物件・訳あり物件の売却を取り扱う名古屋仏縁不動産が、現状売却で損をしないための考え方を解説します。
ポイント5|建物を解体する前に必ず確認したいこと
事故物件や古い空き家を所有している方から、
「建物を解体して更地にした方が売れますよね?」
と相談されることがあります。
確かに、更地にすることで購入希望者が増える物件もあります。
しかし、
建物を解体したからといって、必ず高く売れるわけではありません。
むしろ、物件によっては解体することで売却条件が悪くなる可能性もあります。
解体費用を回収できるとは限らない
例えば、名古屋市内にある築50年の木造住宅。
建物は老朽化しており、室内には大量の残置物があります。
所有者は、
「建物を壊して土地として売った方がいい」
と考えました。
そこで解体業者へ見積もりを依頼したところ、解体費用は250万円。
しかし、実際に不動産査定をしてみると、
古家付きの現状売却価格が2,000万円。
更地にした場合の想定価格が2,150万円。
だったとします。
この場合、解体によって売却価格は150万円上がります。
しかし、解体費用は250万円。
単純計算では、現状のまま売却した方が100万円多く残ります。
つまり、
解体して高く売れることと、解体した方が得になることは別です。
重要なのは、解体後の価格だけでなく、解体費用を差し引いた金額を比較することです。
事故物件を解体すれば告知義務がなくなる?
事故物件について、
「建物を解体すれば、過去に人が亡くなったことを説明しなくてもよくなるのでは?」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、これは注意が必要です。
建物を解体したからといって、過去に発生した事実そのものが消えるわけではありません。
不動産売買における人の死の告知については、国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」があります。
自然死や日常生活上の不慮の事故による死亡など、原則として告知を要しないとされる場合もあります。
一方、事件性や特殊清掃の有無、買主からの質問など、個別事情によって対応が異なります。
また、売買については、
「3年経過すれば必ず告知不要」
という一律のルールがあるわけではありません。
そのため、告知を避ける目的だけで建物を解体することは適切ではありません。
解体するかどうかは、不動産の利用価値や売却条件を踏まえて判断することが大切です。
最も注意したいのが「再建築不可物件」
古い住宅を解体する前に、特に確認しておきたいのが再建築の可否です。
例えば、
現在は住宅が建っている。
築50年以上。
道路が狭い。
敷地が道路に十分接していない。
このような物件です。
建築基準法上、原則として建築物の敷地は、一定の道路に2メートル以上接している必要があります。
ただし、道路の種類や敷地の状況、法令上の例外・認定・許可制度などによって判断は異なります。
そのため、
現在建物が存在しているからといって、解体後に同じ建物を建築できるとは限りません。
もし再建築が難しい物件を解体してしまえば、既存建物を利用したい買主への売却機会を失う可能性があります。
再建築不可でも建物に利用価値が残っている場合がある
例えば、再建築が難しい古い戸建住宅でも、
現在の建物を利用する。
必要な修繕をして賃貸する。
倉庫などとして活用する。
隣地所有者が購入する。
といった可能性があります。
もちろん、建物の安全性や法令上の制限、必要な工事の可否などを確認する必要があります。
しかし、
「古いから壊す」
という判断だけで、こうした可能性を失ってしまうのは避けたいところです。
だからこそ、
壊す前に、道路と再建築の可否を確認する。
事故物件・訳あり物件では、特に重要なポイントです。
解体によって固定資産税の負担が変わることも
もう一つ確認しておきたいのが、固定資産税です。
住宅が建っている土地には、要件を満たす場合、住宅用地に対する固定資産税等の特例が適用されています。
しかし、住宅を解体して更地にすると、その特例の適用がなくなる場合があります。
例えば、売却までに時間がかかった場合、翌年度以降の土地に対する固定資産税等の負担が増える可能性があります。
なお、実際の税額は土地の評価額や利用状況、自治体の取扱いなどによって異なります。
そのため、
解体費用だけでなく、解体後の維持費や税負担も確認すること。
これも重要です。
ポイント6|現状買取と仲介はどちらが得なのか?
事故物件・訳あり物件を売却する方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」があります。
仲介とは、不動産会社が購入希望者を探して売却する方法です。
買取とは、不動産会社などが直接買主になる方法です。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
重要なのは、
「事故物件だから買取しかない」と最初から決めつけないこと。
です。
仲介なら高く売れる可能性がある
例えば、名古屋市内の事故物件。
立地が良い。
土地面積も十分。
建物もまだ利用できる。
このような物件であれば、事故等の事情を理解したうえで購入を検討する人が現れる可能性があります。
一般の住宅購入者。
不動産投資家。
事業者。
隣地所有者。
など、購入希望者の目的はさまざまです。
仲介では、こうした購入希望者を探すことで、買取価格より高い価格で売却できる可能性があります。
ただし、希望価格で売れる保証はなく、売却までの期間も確定できません。
買取なら現状のまま売却できる可能性がある
一方、買取には別のメリットがあります。
例えば、
特殊清掃をしていない。
大量の残置物がある。
建物が古い。
雨漏りがある。
遠方に住んでいる。
早く売却したい。
このような場合、買取が適している可能性があります。
買取業者が購入後に清掃・修繕・再販売などを行う前提であれば、売主がすべての対応を済ませなくても売却できる場合があります。
ただし、残置物の取扱いや建物の不具合については、契約条件によるため確認が必要です。
仲介2,500万円・買取2,100万円なら仲介が得?
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
仲介での想定売却価格が2,500万円。
現状買取価格が2,100万円。
価格差は400万円です。
これだけを見ると、
「仲介の方が400万円高い」
と思うでしょう。
しかし、仲介で売却するために、
残置物撤去100万円。
特殊清掃100万円。
一部修繕150万円。
が必要だったとします。
合計350万円です。
この場合、単純計算では、
仲介2,500万円-350万円=2,150万円。
現状買取2,100万円。
差額は50万円になります。
さらに仲介の場合、仲介手数料や販売期間中の維持費なども考慮する必要があります。
このように、
売却価格だけで400万円違っても、最終的な手取りでは差が小さくなる場合があります。
もちろん、仲介でも現状のまま購入する買主が見つかる可能性はあります。
したがって、費用をかけることを前提にせず、複数の販売条件を比較することが重要です。
現状買取が向いている人
現状買取が向いている可能性があるのは、次のような方です。
相続した家を早く整理したい。
遠方に住んでいる。
室内の片付けが難しい。
特殊清掃費用を先に負担したくない。
建物の老朽化が進んでいる。
一般公開せず売却したい。
売却時期をある程度明確にしたい。
このような事情がある場合、価格だけでなく時間や手間の面でも買取にメリットがあります。
仲介が向いている人
一方、仲介が向いている可能性があるのは、
売却を急いでいない。
少しでも高く売りたい。
立地条件が良い。
建物がまだ利用できる。
一般市場で購入希望者を探す時間がある。
といった方です。
事故物件であっても、立地や建物の条件によっては仲介を検討する価値があります。
「最初は仲介、売れなければ買取」も選択肢
最初から買取と仲介のどちらか一つに決める必要はありません。
例えば、
まず3か月間、仲介で販売する。
反響が少なければ価格や販売方法を見直す。
売却期限が近づいたら買取を検討する。
という方法もあります。
ただし、買取査定額は時間の経過や市場状況によって変わる可能性があります。
そのため、一定期間後の買取価格を保証するものではありません。
それでも、
高く売れる可能性と、早く売却する選択肢の両方を検討する
という考え方は有効です。
ポイント7|売却価格ではなく「最終的にいくら残るか」で判断する
事故物件・訳あり物件を売却する際、最も重要な考え方の一つが、
最終手取り額です。
例えば、
A社は2,300万円で買取。
B社は2,200万円で買取。
この数字だけならA社が有利です。
しかし、A社では、
残置物撤去80万円。
測量40万円。
修繕50万円。
合計170万円を売主が負担する条件だったとします。
一方、B社は現状のまま2,200万円で購入する条件です。
この場合、売却価格だけでは判断できません。
つまり、
「高く買います」という言葉だけで判断してはいけません。
売却価格と売主負担費用をセットで比較することが重要です。
売却までの期間も費用になる
例えば、空き家を所有している場合でも、
固定資産税。
火災保険。
庭木の管理。
建物の維持管理。
水道・電気などの基本料金。
といった費用が発生することがあります。
マンションなら、
管理費。
修繕積立金。
駐車場代。
なども考えられます。
売却までに1年かかれば、その間の費用も負担することになります。
したがって、
仲介で高く売れる可能性があっても、長期間の維持費を考える必要があります。
現状売却を成功させるための具体的な流れ
では、実際に事故物件・訳あり物件を現状のまま売却するには、どのような順番で進めればよいのでしょうか。
ここからは具体的な流れを解説します。
STEP1|まず物件の状況を整理する
最初に確認したいのは、
所在地。
土地・建物の面積。
築年数。
現在の利用状況。
事故等の事情。
残置物の有無。
建物の不具合。
所有者・相続人。
などです。
すべての情報がそろっていなくても構いません。
まずは分かる範囲で整理します。
STEP2|現状のままで査定を受ける
次に、現在の状態を前提として査定を受けます。
ここで重要なのは、
「片付けた後の価格」だけを聞かないこと。
です。
現状ならいくらなのか。
残置物があってもよいのか。
特殊清掃は必要なのか。
建物は残したままでよいのか。
まず、この条件を確認します。
STEP3|必要な費用を確認する
次に、
特殊清掃。
遺品整理。
残置物撤去。
リフォーム。
解体。
測量。
その他の費用。
を確認します。
ただし、すべての費用について必ず見積もりを取る必要があるわけではありません。
現状売却で不要になる作業があれば、その費用をかけずに済む可能性があります。
STEP4|仲介と買取を比較する
現状買取価格が分かったら、仲介による売却も検討します。
例えば、
現状買取2,000万円。
仲介想定2,500万円。
だった場合。
差額500万円だけで判断せず、
仲介に必要な費用。
売却期間。
建物状態。
購入希望者の需要。
売主の希望。
などを考慮します。
STEP5|売却条件を確認する
価格が決まったら、契約条件を確認します。
特に重要なのが、
残置物の取扱い。
建物の不具合。
契約不適合責任。
事故等の事情の告知。
引渡し時期。
境界・測量。
売主負担費用。
などです。
「現状のまま」という言葉だけでは、契約内容が十分に明確とは限りません。
何を残せるのか、どこまで売主が対応するのか、書面で確認することが重要です。
STEP6|契約・決済・引渡し
売買条件がまとまれば、売買契約を締結します。
その後、契約で定めた条件に従って決済・引渡しを行います。
相続登記が済んでいない場合や、共有者がいる場合には、事前に権利関係の整理が必要になることがあります。
必要に応じて司法書士や弁護士などの専門家と連携しながら進めることが大切です。
相続した事故物件は、まず何から始めればいい?
事故物件・訳あり物件の相談では、相続が関係するケースもあります。
例えば、
親が亡くなり、実家を相続した。
孤独死があった住宅を引き継いだ。
長期間放置されていた空き家を相続した。
兄弟で共有している。
このような場合です。
売却するためには、所有権や相続関係の確認が必要になります。
2024年4月1日から相続登記は義務化されており、原則として不動産の相続による取得を知った日から3年以内に申請する必要があります。
施行前の相続についても経過措置があります。
そのため、相続した事故物件を売却する場合には、
「室内の片付け」と「不動産の権利関係の整理」を分けて考える
ことが大切です。
相続登記や共有者の問題がある場合には、清掃より先に確認すべきことがあるかもしれません。
他社で「現状のままでは売れない」と言われたら?
不動産会社へ相談したところ、
「全部片付けてください」
「解体しないと売れません」
「事故物件なので買取できません」
と言われることがあります。
しかし、
1社に断られたからといって、売却できないと決まったわけではありません。
不動産会社によって得意分野が異なります。
戸建住宅が得意な会社。
マンションが得意な会社。
土地が得意な会社。
収益物件が得意な会社。
再建築不可物件を取り扱う会社。
事故物件・訳あり物件を取り扱う会社。
会社によって査定方法や購入後の活用方法が異なるため、提示される条件にも違いが生じる可能性があります。
「売れない理由」を確認することが重要
例えば、
「現状では買えません」
と言われた場合。
その理由が、
残置物なのか。
建物の老朽化なのか。
道路なのか。
再建築不可なのか。
共有状態なのか。
事故等の事情なのか。
によって対処方法は変わります。
何が売却の障害になっているのかを整理することで、別の売却方法が見つかる可能性があります。
名古屋市の事故物件・訳あり物件は立地によって売却方法が変わる
名古屋市内でも、不動産の需要は地域によって異なります。
例えば、
中区・東区・中村区などの都市部。
千種区・昭和区・瑞穂区などの住宅地。
緑区・名東区・天白区などの住宅エリア。
中川区・港区・南区などの住宅・事業用不動産が混在する地域。
それぞれ、土地の利用方法や購入希望者の需要が異なります。
もちろん、区名だけで価格が決まるわけではありません。
同じ区内でも、
駅からの距離。
道路条件。
土地形状。
建物状態。
周辺環境。
などによって評価は大きく変わります。
事故物件・訳あり物件だからといって、立地の価値まで失われるわけではありません。
まず通常の不動産価値を確認し、そのうえで個別事情を考慮することが重要です。
事故物件・訳あり物件を現状売却する前のチェックリスト
売却前には、次の項目を確認してみましょう。
- [ ] 現状のままで査定を受けたか
- [ ] 特殊清掃が本当に必要か確認したか
- [ ] 遺品整理・残置物撤去の費用を比較したか
- [ ] リフォーム前後の売却価格を比較したか
- [ ] 解体前に再建築の可否を確認したか
- [ ] 解体後の税負担を確認したか
- [ ] 仲介と買取の両方を検討したか
- [ ] 売主負担費用を差し引いた手取りを確認したか
- [ ] 事故等の事情や建物の不具合を正確に伝えたか
- [ ] 引渡し条件・契約内容を確認したか
これらを確認することで、売却前に不要な費用をかけてしまうリスクを減らせます。
まとめ|事故物件・訳あり物件は「何もしないで売る」という選択肢もある
事故物件・訳あり物件を売却するとき、
「まず片付けなければ」
「特殊清掃をしなければ」
「リフォームしなければ」
「解体しなければ」
と思うかもしれません。
しかし、
必ずしもすべてを売主が行う必要はありません。
物件の状態や売却条件によっては、現在の状態を前提として売却できる可能性があります。
今回の前編・後編で解説した7つのポイントをまとめます。
① 特殊清掃は売却前に必ず必要とは限らない
② 遺品整理・残置物撤去は査定後でも検討できる
③ ゴミ屋敷でも現状売却できる可能性がある
④ リフォームしない方が手取りが多くなる場合がある
⑤ 解体前に再建築の可否と費用を確認する
⑥ 現状買取と仲介を比較する
⑦ 売却価格ではなく最終手取りで判断する
この7つです。
特に重要なのは、
「売るために先にお金を使う」という順番を見直すこと。
例えば、
特殊清掃150万円。
遺品整理100万円。
リフォーム300万円。
解体250万円。
合計800万円。
もちろん、これらすべてが同じ物件で必要になるとは限りません。
しかし、必要性を確認しないまま工事や片付けを進めてしまえば、大きな費用を負担する可能性があります。
そして、その費用を売却価格で回収できる保証はありません。
だからこそ、
捨てる前に。直す前に。壊す前に。まず査定を。
現在の状態でいくらなのか。
費用をかけたらいくらになるのか。
仲介ならいくらなのか。
買取ならいくらなのか。
最終的にいくら手元へ残るのか。
この順番で比較することが大切です。
事故物件だからという理由だけで、価値がゼロになるわけではありません。
他社で断られた不動産でも、売却方法が残っている可能性があります。
売れないと諦める前に、まずは不動産の状況を整理することから始めてください。
名古屋の事故物件・訳あり物件は、現状のままご相談ください
名古屋仏縁不動産では、名古屋市を中心に愛知県全域で、事故物件・訳あり物件の売却相談に対応しています。
孤独死があった住宅。
特殊清掃が必要な物件。
大量の遺品や残置物がある住宅。
ゴミ屋敷。
老朽化した空き家。
再建築不可物件。
相続した不動産。
共有持分。
借地権・底地。
他社で売却を断られた不動産。
このような物件について、現状のまま売却できる可能性を含めて検討します。
片付けてからでなくて構いません。
リフォームしてからでなくて構いません。
解体してからでなくて構いません。
まずは現在の状態をお知らせください。
不動産の価値と売却条件を整理し、仲介・買取の両面から売却方法を検討します。
――売れない不動産にも、次のご縁がある。名古屋仏縁不動産
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